毎日乗っているけど知らない電車の仕組み
通勤や通学だけなく休日もあわせて毎日電車に乗っているという方も多いでしょう。
毎日乗っている電車がどうして動くのか知っていますか?
今回はどうして電車が動くのかその仕組みについて解説します。
電車が動く仕組みとは
電車は線路の上に設置された電車線(架線)からパンダグラフ(電気を取り入れる装置)を通して電気を取り入れ走ります。
そのため、電車は走りながらでも電気を取り入れられるので、車やバイクの様に途中でエネルギーを補給するために停まらなくても、長い距離を走ることができるのです。
ところで、電気を流すためにはプラスとマイナスが往復するための電線が必要になります。
しかし、電車線はほとんどが1本だけです。これだと電気が流れないと思うかもしれませんが、電車はレールも電線として利用しているからです。
どのように電気が流れているかというと、電車線からパンダグラフで電気を取り込み、モーターを回します。その後、電気は車輪を経由して、レールに流れて変電所に戻っていきます。
レールにも電気が流れていると聞くと、踏切でレールに触った場合、感電するのではと思うかもしれませんが感電はしません。
電気は電極を片方だけ触っても電気は流れません。そのため電車線に鳥が止まっても感電しないのは、空中にいるため電極の片方しか触っていない状態となるため電気が流れないのです。
さらに、レールはマイナス側で電圧も低いため感電することはありません。
しかし、電車線には感電します。
人の場合は、空を飛べないため電車線に触れると体は電車線以外のどこかに触れている状態になります。そこがアースになって電流が伝わります。
さらに電車線は高圧電流が流れているため触らなくても近づいただけで感電する恐れがあります。
パンダグラフがない電車
地下鉄の様にパンダグラフのない電車もあります。
地下鉄はどうやって走っているのかというと、走行用のレールとは別に電気を送るための3本目のレールがあり、そこから電気を取り入れてモーターを動かす仕組みです。
これを「サードレール」、「第三軌条方式」といい、パンダグラフのある電車は「空電車線方式」といいます。
電車が止まる仕組み
電車が止まる仕組みについても解説します。電車には3つのブレーキ「空気ブレーキ」「回生ブレーキ」「予備直通ブレーキ」があります。
空気ブレーキは圧縮した空気を使ってブレーキシューを動かし、車軸についているディスク板をこすりつけて摩擦を発生させて止める仕組みです。
回生ブレーキとはモーターに負荷をかけて車輪の回転を遅くして止まるブレーキで、ブレーキをかけたときの電気エネルギーは電車線に返ります。
予備直通ブレーキは空気ブレーキと同じ仕組みですが、何らかのトラブルで空気ブレーキが使えなくなった場合に備え、別系統で用意されたブレーキです。ブレーキの強弱をつけることはできず強いブレーキがかかります。