空気で膨らませて乗るpoimo
Poimoって何?
Poimoとは、フリマのアプリで有名なメリカリが発表した電動モビリティです。
そもそも、「電動モビリティって何?」との疑問を覚える方も多いのではないでしょうか。
電動モビリティとは、簡単に言えば電気で動くかなりユニークな形と特徴を備えたバイクのようなものです。
このpoimoが注目を集めている背景には、主に3つの要素があります。
まずフリマアプリで知られているメリカリが開発していることで、「メリカリがバイクを開発しているの?」と驚く方も多いはずです。
ただ、メリカリだけで開発を行っているわけではなく、2つ目の要素となるのが東京大学が開発に参加している点です。
具体的には、メリカリの研究開発を担当する組織である「mercari R4D」と、東京大学の川原研究室・新山研究室の共同作業によって開発が進められています。
やはり東大ブランドの影響力は大きく、「あの東大が開発に関わっている」というのが多くの人たちの期待を高めているようです。
そして3つ目はスペックの話とも関わってきますが、「空気で膨らませることができる」点にあります。
見た目はソファみたいな印象も受けるのですが、空気で膨らませる構造になっています。
ですから、軽くて衝突などの際にも安全性が高く、さらに空気を抜いた状態なら折りたたんで簡単に持ち運ぶことができます。
スペックの魅力や将来性は?
こうして書くと非常に魅力的な乗り物に思えますし、実際に今後の実用化にも期待が集まっています。
ただ現段階ではいくつかの問題点や不安点もあり、このPoimoを理解するためには、スペック上の魅力と将来性だけでなく課題点も把握しておく必要がありそうです。
空気で膨らませることができるだけでなく、この空気圧を利用した操舵装置(ステアリング)を導入しているため、全体の軽量化に成功しています。
空気で膨らませるとなると、耐久性や強度に不安を感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、ボディには樹脂と布を組み合わせた「ドロップステッチ」という複合素材が使用されています。
それこそ風船のような軽さと柔らかさを持ちつつ、利用者の体重をしっかり支える荷重耐性も備えています。
さらにもうひとつ、ボディのカスタマイズが容易にできる点も評価されています。
何しろ布と樹脂の複合素材ですから、予めデザインされたパターン(型紙)に基づいて加工することができます。
ですから機体ごとにユニークなデザインにすることはもちろん、利用者の体型や体のサイズ、さらには障がいを持つ方の事情に合わせて運転しやすい形にすることもできるのです。
こうした点から、医療・福祉の分野はもちろん、旅行・観光業界、さらにアートやエンターテイメントの分野での注目が集まっています。
一方、課題点としては速度が時速15キロ程度であること、まだまだ導入コストがかかること、充電を巡る環境を充実させる必要があることなど実用化にかかわる部分が残っています。
いずれにしろ、今後注目したい次世代モビリティです。